成人からの虫歯に要注意
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成人の虫歯とは
大人になるとできやすくなる虫歯があり、子供の頃になる虫歯とは少し違います。大人になってから要注意な虫歯は「二次虫歯(二次カリエス)」と「根面虫歯(根面カリエス)」です。
二次虫歯(二次カリエス)とは
「二次虫歯(二次カリエス)」は、30代~高齢に向かうにつれて増加傾向となる虫歯の種類です。一度治療したからといって安心していると、詰め物や被せ物の下で二次虫歯が進行していて、気づいたときには神経を取らなければならなくなったといったことも少なくありません。
二次虫歯になる原因としては、詰め物や被せ物を固定しているセメントが口腔内の環境で溶け出し、できたすき間に虫歯菌が入り込み、二次虫歯となります。また、元々治療した時の詰め物や被せ物の不適合や、経年による変形や劣化も、虫歯菌の侵入を許す原因となります。
根面虫歯(根面カリエス)とは
「根面虫歯(根面カリエス)」は、加齢などの影響で歯ぐきが下がることによって、歯の根の部分(根面)が露出してしまった部分にできる虫歯のことです。特に歯の根元は酸に対する抵抗力が弱いため、非常に虫歯になりやすい部分でもあります。また神経にも近く、進行も早いため、歯を失うリスクも高い虫歯で、注意が必要です。
根面虫歯は30代から発症しリスクは40代で急増します
根面虫歯のリスクは40代で急激に高まり、以降、加齢にともなってリスクが高くなっていきます。東京歯科大学・杉原直樹教授らによる報告によると、根面虫歯の有病者率は、歯肉退縮がある者で、40代・・・約20~30%、50代・・・約30%、60代・・・約45~50%でした。